謎深き青森(3)鬼澤荘情報戸来・キリストの墓


戸来・キリストの墓に出没するマリアの幽霊

戸来村というのは、今は隣の野沢村の一部と合併し、新郷村という名前になっています。八戸から五戸を経て行くんですが、ここに有名な「キリストの墓」があります。

この村にキリストの墓があったというのは、昭和5(1930)年に、竹内巨麿という人物が突然やってきたことに始まります。「我が竹内家に伝わる古文書によれば、ここにキリストの墓があるはずだ」と言って、村中を探索。結果、山の中に土饅頭を二つ発見。これがイエス・キリストと、弟・イスキリの墓であると断じたんですね。

まあ、「トンデモ」な話として片づけてしまえばそれまでなんですが、言われてみると、戸来(へらい)はヘブライが訛ったのだとか、この村の家々には昔からなぜかダビデの星と同じマークが記されているとか、土饅頭を代々守ってきた家の人々は、鼻が高く、日本人離れした風貌だったとか、それらしき話が次々に出てくるわけです。
この地方に伝承されている盆踊りで歌われる「ナニャドラヤ」という意味不明の歌も、ヘブライ語で「神を讃えん」という意味になるそうでして、そのうちに、村中がすっかりその気になってしまったんですね。
キリストの墓とされるその土饅頭には、今では十字架が立てられ、隣には資料館まで作られて、観光名所になっています。売っているわさび味のアイスクリームがなかなかうまいんですよ。

で、まあ、ここまでは誰もが知っていることですが、このキリストの墓に、幽霊が出没するらしいという噂が駆けめぐっています。夜な夜な、女の声で歌うように「ヘイ、ヘイ」と言いながら現れる幽霊は、どう見ても女性だということから、マリアの幽霊だとする人もいます。
真っ昼間から出ることもあるそうで、この写真にはしっかり写っていますね。
キリストの墓とマリアの幽霊

これがそうです。
見えますか? 後ろにぼーっと写っているのがマリアの幽霊らしいんですよ。
それと、墓の標識に、手首らしいものが写っていますね。これも謎です。この写真は、墓だけを写したもので、誰もいなかったのですから。
知り合いの坊さんに見せたところ、これは弟・イスキリの手だと言うんですが、なんで坊さんがキリストの弟のことを見抜けるのかは、謎です。

戻る鬼澤荘のTOPページへ戻る  次へ次の謎へ


  密林入り口へアマゾンのページへ