ぷちぷちサミット(17) 進化論と神の融合


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生物も環境ではなく「意識」が変えていく

吾狼: え~と、ちょっと待ってくださいね。話を少し整理させてください。
 幽大さんの「魂の活動によって物質が作られる」という言葉を、イシコフさんは「生物も無生物も、無数に存在する意識が集まって、その結果形成されたもの」だと言い換えましたよね。そうすると「魂」は「意識」なんですか?

イシ: ああそうか。意識というと、脳の活動の一部だととられるか。
 そうだなあ……無意識の意識みたいなものかな。

幽大: いや、脳で思考したことも含まれておるじゃろ。肉体という乗り物を与えられて現世に出現した後に経験し、それを元に脳で思考した結果の意識も加わっておるんじゃないかな。

イシ: 幽大さんがいう「魂の活動によって物質が作られる」という説を別の角度から見れば、進化論の見方も変わるような気がするんです。
 ダーウィンの進化論というのは、正確には「自然選択説」といって、「生物は環境に合わせて変化する」という説ですが、幽大さんは生物を変化させるのは環境だけでなく、そうなろうという集団意識のようなものではないか、ということですよね。

幽大: そういうことじゃ。
 例えば、モリアオガエルというカエルがおるわな。池や沼などの水面上に張り出した木の枝や葉っぱに中華饅頭のような大きな白い卵塊を産みつけるカエルだ。卵塊の中でオタマジャクシが育ち、雨が降って卵塊が溶けるのを待って下の水に落ちていく。
 これにそっくりだが、一回り小さいシュレーゲルアオガエルというカエルがいる。シュレーゲルなんぞというドイツ人の名前がつけられてしまったが、れっきとした日本の固有種で、身体全体が緑色でおっとりした性格のカエルだ。やつらは田圃の縁に穴を掘ってやはり白い卵塊を産みつける。
 人間が水田を作る前は、田圃ではなく池や沼の縁に穴を掘っていたはずだ。オタマジャクシはその穴の中で卵塊に包まれた状態で育つ。
 しかし、この産卵方法というのは失敗が多い。大雨が降って水面が上昇し、穴の中にまで水が入り込めばうまく泳ぎ出せるが、そこまでの雨が降らなければオタマは土の中で干からびてしまう。逆に、卵からオタマになる前に大雨が降って卵塊が水の中に流れ出てしまえば、卵塊は水中で腐ってしまい、やはり全滅してしまう。
 余輩は以前から、モリアオガエルの先祖はシュレーゲルアオガエルではないかと思っておるんだ。

吾狼: シュレーゲルアオガエルの一部が進化してモリアオガエルになったということですか?

幽大: 進化かどうかは分からん。イシコフさんがいうように「変化」だな。
 シュレーゲルの中の元気がよくて積極的な性格のやつらが、自分たちの産卵方法では効率が悪すぎると思って、木の上に登って卵を産みつける方法を考え出した。そのためには今よりも体力も必要だし、大きな卵を産むための大きな身体も必要となる。それを意識した集団がモリアオガエルへと変化していったんではないか……と。

吾狼: 面白いですねえ。まさに、環境によって変化したわけではなく、集団意識によって変化した……と。

幽大: そういうことだ。モリアオガエルとシュレーゲルアオガエルは似たような環境に棲んでおる。環境によって変化したというだけなら、シュレの全部がモリアオになるか、シュレのままであってもおかしくない。

吾狼: モリアオガエルがシュレーゲルアオガエルから分化したかどうかは分かりませんが……。

幽大: それを言っちゃあおしまいよ。余輩はそう思っておるという話だわな。

イシ: いいんじゃないですか、それで。
 生物がすでに存在している「意識」の集合によって生まれるのだとすれば、生物を変化させるのも「意識」ということになるというのは分かります。生成するより変化させるほうがずっと簡単ですものね。
 で、その話をさらに別の角度から見れば、人間社会も、その社会を構成している人たちの集団意識によって変化するということになりますよね。それはもう、まったく無理のない解釈でしょう。




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